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Chankin, A. V.; 朝倉 伸幸; 福田 武司; 諫山 明彦; 鎌田 裕; 三浦 幸俊; 大山 直幸; 竹治 智; 竹永 秀信
Nuclear Fusion, 42(6), p.733 - 742, 2002/06
被引用回数:21 パーセンタイル:55.8(Physics, Fluids & Plasmas)ELM時のD光と線平均密度の振る舞いを解析した。ELMによりD光強度が5-20秒で速く立ち上がる場合には、その変化が内側と外側のダイバータ部で同時に起こっている。これは、ELMで吐き出された熱がSOLを高速で移動してダイバータ部でプラズマ・壁相互作用を起こしているからである。そのため、線平均密度は、いったん上昇してから減少している。一方、D光の立ち上がりがゆっくりしてる場合には、熱より粒子のSOL輸送でダイバータ部D光の変化が決められている(前者と比較してゆっくり起こる)。
熊谷 晃*
JAERI-Research 99-017, 151 Pages, 1999/03
本報告は、著者が連携大学院制度の下でJT-60Uにおいて行った研究の集大成である。ダイバータ領域でのプラズマ粒子、中性子粒子及び不純物粒子の挙動を調べた。ダイバータ部は炉心プラズマと壁との相互作用を最小限に抑えることにより、炉心性能を改善する重要な役割を持つ。ダイバータ部での物理現象の理解は、次世代装置のダイバータ設置において不可欠であり重要な研究課題である。内側・外側ダイバータ部でのプラズマの非対称性とスクレイプ・オフ層を流れる電流の関係、炭素イオンのドップラー広がりによるダイバータ領域のプラズマイオン温度測定、D線スペクトル分布解析による詳細な中性粒子の挙動及びリサイクリング過程の理解等の研究を行い、ダイバータ領域での粒子の輸送特性に関する新しい知見を示した。本研究は今後のダイバータ研究の指針を与える。
仙石 盛夫
JAERI-M 85-102, 102 Pages, 1985/08
トカマク型核融合装置におけるプラズマと第一壁との相互作用とプラズマ閉込め特性との関連を、不純物制御及び燃料粒子制御の観点から議論した。不純物制御に関する研究ではDIVAトカマクの第一壁に炭素蒸着をほどこし、プラズマの閉込め特性が約2倍改善された。粒子制御に関する研究ではDOUBLET IIIトカマクにて重水素の固体ペレット入射により燃料補給した結果境界部での粒子リサイクリングが低減出来、閉込め特性は1.7~2倍改善された。これによりINTOR比例則(エネルギー閉込め時間の)は高密度領域まで成立することが示された。この様に閉込め特性改善のためには不純物制御のみならず粒子制御も重要である。両者の制御により閉込め特性が改善されることが本研究において実証された。
押山 孝*; 永井 士郎; 小沢 国夫; 竹内 富士雄*
JAERI-M 85-100, 292 Pages, 1985/07
粒子衝撃による固体表面からの気体、不純物の脱着は、核融合炉におけるプラズマ・壁相互作用の重要な素過程の一つであり、脱着に関するデータの収集が要請されている。本報告書は、1958年から1984年までに公刊されたイオン衝撃、フォトン励起に関するデータの収集と評価を行った結果をまとめたものである。収集されたデータは入射エネルギー、固体表面温度、吸着ガスの種類、吸着量の関数として、グラフ及び数値表にまとめてある。
福島 公親*; 小沢 国夫; 海老沢 克之*; 寺澤 倫孝*
JAERI-M 85-099, 80 Pages, 1985/07
核融合炉のプラズマ・壁間で水素同位体が交換される水素リサイクリング過程は、燃料リサイクリングや冷却系へのトリチウム透過を考慮するうえで重要である。このため第一壁候補材料にイオン注入した水素同位体の材料中での挙動を調べる実験が行われている。本報告では、拡散計算コードHRF-1を用い、オーステナイト系ステンレス鋼中にイオン注入された水素同位体の再放出量に関する実験データから、実効拡散定数、再結合定数を求めた。前者は、拡散過程のみを考慮した計算結果を実験データにフィットさせて求めた。後者は、拡散過程と表面での再結合過程を考慮し、拡散定数に実験値を用いた計算結果を実験データにフィットさせ求めた。また、求めた実効拡散定数及び再結合定数の温度依存性を調べ、反応速度論から得られる経験式でまとめた。
山口 貞衛*; 小沢 国夫; 中井 洋太; 杉崎 康昭*
JAERI-M 82-118, 73 Pages, 1982/08
ステンレス、スチール、Mo、Tiなど固体材料中にイオン注入された水素、重水素、トリチウムの水素同位体及びヘリウム原子の保持及び放出に関する実験データは核融合炉のプラズマ・壁相互作用における水素リサイクリング過程のモデリングにとり重要な原子分子データを提供する。本報告は1966~1980年迄の関連文献76を調査収集し、AMSTORシステムによる計算機作図化を行なって、46図のデータ集として収録した。構成は次の7章に分頬整理した。1)イオン注入量依存性、2)標的金属依存性、3)注入後時間依存性、4)標的温度依存性、5)入射イオンのエネルギー依存性、6)照射損傷依存及び7)イオン誘起放出。
岸本 浩; 谷 啓二; 中村 博雄
JAERI-M 9783, 23 Pages, 1981/11
壁面から生じる不純物挙動の簡単化したモデルによりトカマクにおけるスクレプオフ層プラズマの不純物遮蔽効果を調べた。高Zないしは中間Z壁の系では、スパッタされた不純物が効果的にスクレプオフ層で遮蔽されるが、低Z壁では大部分の不純物が直接主プラズマ中に進入することが示された。一方、スクレプオフ層で遮蔽された不純物は、スクレプオフ層中で再循環(リサイクリング)するが、再循環過程での不純物増倍の程度は、壁材のZ値とともに、さらにまたスクレプオフ層プラズマの温度とともに大きくなる。プラズマ-壁相互作用の安定度は、これら再循環不純物の増倍係数によって定まることが明らかとなった。
原子分子データ研究委員会
JAERI-M 9775, 147 Pages, 1981/11
今年1月原子・分子データ委員会、粒子固体衝突ワーキンググループの全体会議が開催された。これは核融合研究のための原子分子データと材料研究に横たわる問題点を明確にし、今後の研究開発推進の展望を得る事を目的とした。本ワーク・ショップで各委員が専門とする分野のテーマに関してのレビュー及び調査報告19編が提出されたが、本報告書は、これを取りまとめ編集したものである。内容は大別して、I 総合報告 II 材料中の水素及び、その同位体のリサイクリング III 固体表面からの反射とデイソープション IV イオン及び中性子照射による損傷機構、から構成されている。
大塚 英男; 荻原 徳男; 前野 勝樹
Journal of Nuclear Materials, 93-94, p.161 - 165, 1980/00
被引用回数:11 パーセンタイル:73.06(Materials Science, Multidisciplinary)JFT-2トカマクに新しく装備された表面観察装置をもちいて、プラズマ・壁相互作用の基礎過程の究明を進めている。ここでは、最近特に注目されている、トカマクに於ける単極性アークについて重点的に調べた。 AES、SIMS、SEMによるその場(in situ)測定と、静電的及び光学的手段による実時間測定を行うことにより、トカマク中のアーク現象に関して以下のことが明らかとなった。i)単極性アークであっても、いちぢるしいコンディショニングの効果が見いだされる。??)プラズマからのフラックスが増大すると、アークが発生しやすくなる。???)定常放電になるとアークはほとんど発生せず、金属不純物混入の主なる原因とはなっていない。